高嶺の花の秘密

「美咲様、入ってよろしいですか」



「あら、伊藤さん、いいわよ」



失礼します、と言いながら部屋に入ってきたのは、メイドの伊藤さんだった。



「どうしたの?」



「お嬢様が中々部屋から出てこられないので......あの、お嬢様、あちらは...?」



伊藤さんが怪訝そうに指したのは、ベッドの上に散らばった服たち。



ああ、あとで片付けとかないと。



「今日着ていく服を選んでいたの」



「服をですか...珍しいですね。お嬢様はそういうことに無頓着でしたのに」



「まあ...そうね」