「昨日これ忘れていったから、届けようと思って。はい」



そう言って修也が私に手渡したのは、花柄のハンカチ。



そういえば、昨日からないと思ってたのよね。




「ん、ありがと」



次からは気をつけようと思いながらそのハンカチを受け取った。



「...ていうか」



少し声を落とす。



「みんなが見てるとこで話しかけないでって言ったじゃない」



女子からの視線が怖いんだけど。