「あれ?じゃあなんで美咲、俺のこと避けてたんだよ」


「...え、なんでって?」


「だから、藤堂先輩とは付き合ってなかったんなら、
俺のこと避けなくても、誤解を解いてくれればよかったんじゃ...」


「、それは...」



『それって、あいつのこと、好きってことでしょ』


瞬間、修也の言葉が脳裏に浮かび、慌てて声を張る。


「っ、それは、修也がしつこくて!振り切るのに大変だったから!!
誤解を解く暇がなかったの!!」



うん、嘘はついてないわ!

あの日のことは、もう忘れよう。
暑さで思考が短絡化していただけなんだから。