「そんな、私にかかってるだなんて...でも期待に応えられるように頑張るわね」




気だるさなど1ミクロンも感じられない、爽やかな笑顔でそう言った。




はー、あっつー...




やってらんないわよ、こんなの。





そう思う私の内心も知らず、松野さんは満足そうに頷いた。




「何せ、夢路さんは学年イチの俊足なんだから!

これで徒競走、二人三脚、リレーはこっちのもんだね!」



「...。」




結構勝敗を分ける競技ばっかりじゃない。



中々なプレッシャーをかけられたわ。