吉良くんには届かない。


「涼太、次。」


「.....ん。」


ふらっと、頼りなく立ち上がるのは『涼太』と呼ばれた男の子。

サラサラの黒髪から覗く、潤んだ瞳にドキッとする。



「...吉良涼太。剣道部で、
趣味...は、運動?.....です。」


そこまで言って、座ってしまった吉良くん。今までの子がまあまあ喋ってたせいか、なんか、あっけないというか。


サラサラの、蜘蛛の糸みたいに細い黒髪に、大きなツリ目。色が白くて、整った顔立ちだけど、童顔なのか、可愛さもあって、

綺麗、って言葉が良く似合う。



「涼太短すぎるだろ」


「他に何言えばいいの」


「俺らの聞いてた?」


「多分」



でも、ちょっとやる気なさそう。


でも吉良くんの短さはあんまり気になってないらしく、女子チームはコソコソと誰がいいとか話をしていた。

隣にいた智佳も、「ひかるは誰がいい?」なんて聞いてきて。

私彼氏欲しくて来たわけじゃないんだけどなぁ...


「誰がいいとかは、特にないかな。智佳は?」

「カイくんって人」


「あーあの人ね」


やっぱりそうだと思った。



男子が全員終わったことで、次は女子にマイクが回ってきた。あ、私最後じゃん。

空気悪くならないといいけど...。



「絵美でーす。好きな食べ物はチーズケーキで、料理が得意です。弟がいるので、癖で頭撫でちゃったりするかも...。」

「穂波ですっ、えっとぉ、男の子苦手なんですけど...克服したくてきましたっ!うまく喋れないけど、お友達になってくれたらうれしいです〜!」

「智佳ですっ、えと、甘いものと、上手くないんですけど、アクションゲームとか好きです。女子がゲームとか変だよねっ笑 人見知りなので緊張してるんですけど、今日は沢山楽しみたいですっ!」


サッパリしてるけど心は乙女の、絵美ちゃん。可愛くて、ちょっと肉食の穂波ちゃん。それから素直で明るい智佳。

みんな見た目も内容もキラキラしてて、最後の私はもうどうしたらいいかわからない状態です。


平凡なのに来ちゃってすいません...。