朝。

目を覚まして時計を見れば時刻は7時。

学校行く準備しなくちゃ。

むくりと起き上がり、ソファーを見ればクロさんの綺麗な寝顔が。

そっか、昨日泊まったんだ…

すぅ、と静かに寝息を立て丸まって寝ているクロさん。ほんとに猫みたい。


思わずじっと見つめてしまう。
睫毛ながいなぁ。肌とか毛穴ひとつない…

なんてことを思いつつまじまじと見ていたらクロさんが「ん…」と身じろぎするものだからびっくりしてぱっと離れる。


びびびびっくりした…!!!

とにかく準備しなくちゃ。

いつも、身支度を整えたら朝ごはんと、お弁当作りからわたしの1日は始まる。

今日は、クロさんの分も朝ごはん作っておこう。

起こさないように、いつもより静かに準備をして。

クロさん宛にメモと合鍵を用意して、テーブルに置いて、家を出る。

メモの内容は、
___おはようございます。学校に行ってきます。朝ごはん、良かったら食べてください。服は乾かして畳んであります。合鍵置いておきますので、鍵をかけたらポストへ入れておいてください。何があったかは聞きませんが、お身体を大切にしてください___


帰ったら、きっともういないんだろうな。

1人じゃない夜はとても久しぶりだったから少し、寂しい気もしたけど

____仕方ないよね。

そう心に蓋をして、学校へ向かった。