相当おなかが空いてたみたいでおかわりして全部綺麗に平らげた彼。
きちんとまた手を合わせて「…ご馳走さま。」と言う。
ほんとに、礼儀正しいなぁ。育ちが良いんだろうなぁ。
それに思ったよりたくさん食べるんだなぁ。やっぱり男の人だ。この細い体のどこに入ってるんだろ…
そして気づく。ごはんを誰かと食べるのなんて久しぶりだ。ちょっと嬉しい…
少しほっこりとしたところで、あ。と気づく
「そういえば…名前、なんて言うんですか?」
「…ミケ。」
「いやいやいや、猫じゃないんだから。」
「…好きに呼んでくれていいよ。」
名前嫌いだから。そう言ってまた寂し気な顔をするものだから、それ以上聞けなくて。
うーん。ミケ、じゃぁなぁ。でもたしかに猫っぽい…会った時真っ黒だったし…
「えぇ、っと…じゃあ。クロさん、で。」
そう言ったら「うん。僕クロね。」またふんわり笑って。
可愛いな。なんだこの人は。キュン死にするわ。
「…君は?名前。」
「…あ。わたしゆうです。鈴木ゆう。」
「ゆう。漢字だとどう書くの?」
「優しい羽で優羽です。」
そっか、いい名前だね、なんてクロさんが言うもんだから照れる。
「…ねぇ優羽。今日は泊めてもらってもいいのかな?」
「いいですよ。わたし一人暮らしですから、どうぞ気楽に。狭い部屋ですけど。」
どうぞベッド使ってください、と指差せば少し怪訝そうな顔をするクロさん。
「僕ソファーで寝るから、優羽ベッド使いなよ。」
「いやいや、お客さんをソファーで寝かせられませんって。どうぞ遠慮なく。」
「…女の子をソファーに寝かせて、僕がベッドなんて使えないよ。優羽が家主なんだし。」
意外と折れないぞ。クロさん。わたしも結構頑固だけどクロさんも意外と頑固だ。
「うーん。でも、まだ寒いのに…あんなに雨に濡れた上にソファーなんかで寝たら風邪引いちゃいま…え、ちょ、わっ。」
すよ。と言おうとしたらクロさんが近づいてきて、咄嗟に後ずさりしたら丁度後ろにあったベッドに座り込む体勢に。
さらにギシ、と音を立ててベッドに乗ってくるクロさん。そしてどんどん近づいてきて。
更に後ずさりしたけど、すぐに逃げ場がなくなって。
すぐ目の前に、クロさんの綺麗な顔が。
「え、えっ。なに。ち、近い…」
「…そんなに、心配してくれるなら…一緒に寝る?」
耳元で艶っぽく、囁くクロさん。一層顔が赤くなったのが自分でも分かって。
「わ、わわたしベッドで!ベッドで寝ます!!」
クロさんはソファー使ってください!とテンパりながらそう言えばすぐにす、っと離れて
「…うん。いい子。ありがとうね、優羽。」
また、ふんわりと笑って頭をぽん、と撫でながら言う彼にまた顔が熱くなって。
可愛いなんて、大間違い。この人…危険だ。そう思った。
きちんとまた手を合わせて「…ご馳走さま。」と言う。
ほんとに、礼儀正しいなぁ。育ちが良いんだろうなぁ。
それに思ったよりたくさん食べるんだなぁ。やっぱり男の人だ。この細い体のどこに入ってるんだろ…
そして気づく。ごはんを誰かと食べるのなんて久しぶりだ。ちょっと嬉しい…
少しほっこりとしたところで、あ。と気づく
「そういえば…名前、なんて言うんですか?」
「…ミケ。」
「いやいやいや、猫じゃないんだから。」
「…好きに呼んでくれていいよ。」
名前嫌いだから。そう言ってまた寂し気な顔をするものだから、それ以上聞けなくて。
うーん。ミケ、じゃぁなぁ。でもたしかに猫っぽい…会った時真っ黒だったし…
「えぇ、っと…じゃあ。クロさん、で。」
そう言ったら「うん。僕クロね。」またふんわり笑って。
可愛いな。なんだこの人は。キュン死にするわ。
「…君は?名前。」
「…あ。わたしゆうです。鈴木ゆう。」
「ゆう。漢字だとどう書くの?」
「優しい羽で優羽です。」
そっか、いい名前だね、なんてクロさんが言うもんだから照れる。
「…ねぇ優羽。今日は泊めてもらってもいいのかな?」
「いいですよ。わたし一人暮らしですから、どうぞ気楽に。狭い部屋ですけど。」
どうぞベッド使ってください、と指差せば少し怪訝そうな顔をするクロさん。
「僕ソファーで寝るから、優羽ベッド使いなよ。」
「いやいや、お客さんをソファーで寝かせられませんって。どうぞ遠慮なく。」
「…女の子をソファーに寝かせて、僕がベッドなんて使えないよ。優羽が家主なんだし。」
意外と折れないぞ。クロさん。わたしも結構頑固だけどクロさんも意外と頑固だ。
「うーん。でも、まだ寒いのに…あんなに雨に濡れた上にソファーなんかで寝たら風邪引いちゃいま…え、ちょ、わっ。」
すよ。と言おうとしたらクロさんが近づいてきて、咄嗟に後ずさりしたら丁度後ろにあったベッドに座り込む体勢に。
さらにギシ、と音を立ててベッドに乗ってくるクロさん。そしてどんどん近づいてきて。
更に後ずさりしたけど、すぐに逃げ場がなくなって。
すぐ目の前に、クロさんの綺麗な顔が。
「え、えっ。なに。ち、近い…」
「…そんなに、心配してくれるなら…一緒に寝る?」
耳元で艶っぽく、囁くクロさん。一層顔が赤くなったのが自分でも分かって。
「わ、わわたしベッドで!ベッドで寝ます!!」
クロさんはソファー使ってください!とテンパりながらそう言えばすぐにす、っと離れて
「…うん。いい子。ありがとうね、優羽。」
また、ふんわりと笑って頭をぽん、と撫でながら言う彼にまた顔が熱くなって。
可愛いなんて、大間違い。この人…危険だ。そう思った。