「じょ…冗談のつもりだったんだよ.根拠を教えてくれ.」

「根拠ですか.それを言う前にあなたに自白していただきたいのですが.」

「やっていないのに言えるかよ.」

「ではヒントを1つ.彼がいなくなった自動販売機から,こちら側の方面以外に行くと,ほぼ確実に人目につきます.」

「ほう.しかしこっち方面っていっても家はいくらでもあるぜ.」

「ですね.あくまでヒントですので.」

「それにその自販機が最後って何でわかるんだよ.」

「その次の配達先である明音社の自販機に来なかったからです.」

「なるほどな(配達用自動車は移動させたから断定はできないはず).だが俺は今,名音社に通勤しているが,ケケコーラ社の自販機は無いぜ.」

「ふふ.どうしてケケコーラ社の詰め替えをしていたことをご存知なんですか?一言も申した覚えはありませんよ.」

「…(饒舌は危険だな).近所の自販機っていうとそれを思い浮かべてしまうだけさ….」

「ふふふ….」

「?」