「唯はどこを直したら良い?」

「愛里ちゃんの方が大人だと思う??」

「先生は積極的な女の子の方が楽しい?」

連日のように聞いてくる彼女。

可愛いと思いながらも…………

『自信がないなら、もう少し近寄ってよ!』っと

ちょっとイライラしたことが、声に出たみたいで………

とうとう泣かせてしまった………………。

泣きながら………

「先生が愛里ちゃんにいくとは思ってないの。
ただ………デートも電話も……先生とが初めてで分からないから……
全部お任せしてるでしょう?
今は良いけど…………
いつか先生が……疲れて面倒になった時…………
積極的な女の子が現れて………気持ちが離れていかないか不安になったの。」

あぁ~…………そう言うことか…………………。

あれ程守りたいと………強引に告白したのに…………。

自分のアホさ加減に嫌気がさす。

彼女は…………

ヤキモチでも………愛里ちゃんにでもなく………オレとの未来に不安だったんだ……………。

希望のもてない家庭の中で、やっと見つけた『新しい居場所』

このままここに居れるのか……………本当に不安だったんだ。

可愛いなんて呑気なことを思っている間に………

オレは……一番大切な人を追い込んでいた。


「ごめん。…………本当にごめんなさい。
唯ちゃん以外………好きになることはないから大丈夫だよ。
頼って甘えて………どんなにワガママ言ったって………
オレはずっと離れないから、不安に思わないで!!」

電話の距離を…………これ程もどかしいと思ったことはない。

携帯の向こうで泣く彼女を………抱きしめて安心させてあげたいのに。

ごめんね。

これからは……安心して眠れる居場所を作るからね…………。

泣きじゃくる彼女は……今夜も一人で過ごさないといけない………。