「先生。
愛里ちゃんって………先生のところに行ってたんですね。」

さも『気づいてました!』って感じで話しているが………

今日初めて気づいた事なんて、お見通し!!

指摘しても面白いけど……

この先、どんな風に話すか興味があったから……ここは見逃した。

「あぁ~ごめんね。
唯ちゃんに、浮気現場………見せちゃったね。」

電話越しでも拗ねてるのが分かる。

「もしかして、ヤキモキ妬いてる?
ごめんね。
彼女がいるのに他の子に目移りしちゃって…………。
だって、愛里ちゃんって積極的なんだもん。
……………流されちゃうんだよね。
この間なんて『好きです、結婚して下さい。』だよ。
オレだってこの年になるまで……プロポーズなんてしたことないのに。
もう~メロメロだよ~」

今日は3人にもからかわれたらしくて………

「先生……愛里ちゃんって……唯より大人??」って…いじけ始めた。

唯よりって…………

相手は3歳だぞ。

「何を張り合ってるの?
唯ちゃんは彼女だよ!自信を持ちなさい。」って宥めた。

普段、『自信を持ちなさい』と注意するけど……

まさかプライベートでこのセリフを言うことになるとは………

それも、3歳児相手にイジケテしまった彼女に…………。

可愛いが……どこまで不安なんだよ。

それなら唯ちゃんがもう少しなついてくれたら……と思うが

それは別らしい。