溶けろよ、心

町田くんはそれを見ると、私の方を振り向いて、

「やるよ」

と、それを私にくれた。

「いいの?」

もらったのは、熊の、これは……指人形?かわいい。

「ありがとう!」

私は大事にそれをバッグにしまった。

「嬉しいの?」

「うん!」

「変なの」

町田くんは笑いながら、私の頭をポンと撫でて、また手を繋いで歩き出した。