「いってきまーす」 私は元気よく家を飛び出した。 町田くんとの待ち合わせ場所に向かう。 今日は遅刻しないようにちゃんと家を出た。 * 待ち合わせ場所に着いたけれど、まだ町田くんはいなかった。 それもそうだ。まだ待ち合わせまで時間がある。 「橘先輩?」 町田くんを待ってキョロキョロしていると、ふとそんな声が聞こえた。