溶けろよ、心



やっとのことで〇〇駅に着いた。

「遅れてごめんなさい!!」

バタバタ走って待っている町田くんの元へ。
髪も乱れてるし、汗もかいてるし、最悪女だ。


「いや、別に遅れてないよ。てか、大丈夫?息切れてるけど…」

うう、引かれてる…。

「だ、大丈夫…。ごめん」


「謝んなくていいって。若干ドタキャンも心配してたくらいだし。走ってきてくれてすげー嬉しいっていうか……」


町田くんがニコニコしながらそう言った。どこまでも優しい人だ。

「とりあえずそこの店入らない?涼しいと思うし。昼飯もまだだろ?」


昼飯どころか、朝飯もまだです……。

寝坊したことは、恥ずかしくて言えなかった。