溶けろよ、心






体育祭は無事終わり、各々のクラスでホームルームが行われた。


帰り支度をし、教室から出ると


「よっ」



先にホームルームが終わったのであろう町田くんが、気まずそうに立っていた。



私も町田くんにつられて手を軽く上げ、「よっ」と呟いた。



2人で廊下を歩いていると、周りの視線が気になった。

顔が赤くなっているのがわかって俯く。



だけど、町田くんも緊張しているのに気がついて少し安心した。