* 目的地、京都タワー。 ずーっと話している晴斗とあの子。 『志賀くんは京都来たことある?』 『いや、初めてだよ』 『そうなんだ〜私も!』 思い出したくもない胸の痛みが、蘇ってくる。 きっと喧嘩なんてしていなかったら、こんな気持ちにはならなかった。 やっぱりあの時の喧嘩は、まぎれもなく、 史上最長にして、最悪の喧嘩だった。