晴斗にもらった、オルゴール。 蓋を開いて、目をつむる。 音の丸みが心地いい。 懐かしいメロディだ。 『晴斗、見て!このオルゴール、アルプス一万尺だって』 『へー、懐かしいな。昔よくやったよな』 『だねえ。これかわいいね〜』 2人で買い物に行った日の会話が思い出される。 小さい頃、幼稚園の帰りに2人でアルプス一万尺をしたことも。 見ると晴斗を思い出して辛いから、大切に閉まっておいたんだ。 曲が終わると、それを机の上にちょこんと置いて、私は出かける支度をした。