ペタン。 床に膝をついた音が、静かな廊下に響いた。 私、強くなったと思ったんだけどなあ。 今、晴斗に会いたくてたまらない。 小さい頃から当たり前みたいに隣にいた人。 当たり前を失った私は、自分で思っていたよりも、弱くて脆い。 自分の力で、立ち上がれない。 俯いていると、涙が零れた。