「あたしだって、あんたが彼氏なわけないから」

言い返すと、

「そうなの? じゃあ俺が、彼氏に立候補してもいいかな?」

と、目の前のイケメンが急に言ってきた。

「「えっ、ウソ !?」」

ふたり同時に声を上げて、顔を見合わせる。

「いいだろ、浩平。彼女ちょっと俺の好みなんだよ」

「あ、ああ別にいいけど。おまえほんとにこんなのがいいのか?」

面喰らったような顔つきで言う浩平に、

「こんなのって、何よ?」

睨みつけると、

「いやー物好きだなぁと思って」

と、真顔で頷いた。

つくづく憎たらしいんだけどと思うそばで、

「じゃあ、連絡先を交換させてもらってもいい?」

と、かっこよすぎる笑顔を向けられて、どこまでも違いすぎる2人に信じられないくらいにも感じるようだった……。