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「そんなことはありません!」

「そう。でも私は貴方に興味ないの。
 プレイボーイだと聞いたから、少しは楽しませてくださるかと思ったのに……本気だなんてがっかりだわ」

 自らの頬に手を添え溜息を吐く。呆れた表情を浮かべれば、彼の表情が赤黒く染まっていくのが分かった。

「この女……!?」

 両肩を押さえ付けられ視界が反転する。目の前を占拠するのは彼の怒れる表情。

 あまりにも作戦通りにコトが進むものだから、ほくそ笑みそうになった。

「やめてくださる?」