僕も姫であった彼女と同じように、息子であるというだけで糾弾を受けた。

 辛くは無かった。この想いが彼女と同じものだと思えば、愛しさすら感じることが出来たから。

 そうして僕は、なし崩しの人生を生き、二十三歳の夏。リーリエ様の墓の前で手首を切る。国と共に滅ぶのが彼女の運命なら、僕の運命でもある気がした。

 睡蓮の花言葉は沢山ある。



〝優しさ〟

〝信頼〟

〝純情〟

〝信仰〟

〝甘美〟

〝清純な心〟

〝清浄〟

〝心の純潔〟

〝純情〟

〝慎重〟