「レジフォルニアのお茶はとっても美味しいわね。緑も豊かで、私の国とは大違い。でもね、私の国では民がとっても元気なのよ」

「帰りたいなら帰ればよろしいんじゃない? 愛人を捕まえてお茶をしなくても寂しさが紛れてよ?」

「エレアノーラ様は私のことが、お嫌い?」

「ええ。首を撥ねたいなら好きになさい。私は貴女が嫌いよ」

 姫だから嫌われないとでも思っているのだろうか。僅かに憂いを帯びる瞳に心が淀む。

「私はね、エレアノーラ様が好きですわ」

「まだ二度目なのに? 私、貴女に好かれるようなことをした覚えはないわ」

「貴女は嘘を吐かないでしょう?」