「どうしてこんなことになってるのよ」

 決行は一月後。私が出来ることは全て終えてある。あとは彼らの用意を待つだけだというのに――

「私、嬉しいわ! フィンレイ様は約束を守ってくださったのね。ところで、そちらの美男子はどなた?」

「従僕のロビンよ」

「従僕なんて初めて見たわ! 可愛いのね」

「当たり前でしょ。私が直々に選んだんですもの」

「ふふ、エレアノーラ様はこういう殿方も、お好きなのね」

 口元を掌で覆い、楽しそうに肩を揺らすカタリーナ様に嘆息する。

 昨夜、城を訪れた際、不幸にも彼女に捕まった私は朝のお茶会に強制参加させられていた。