告白とは鎖に似ている。僕はそう思うし、誰もが思っているだろう。

「いや、そんなことはないかな」

 想い人に愛を馳せても彼女は答えてくれなかった。いっそラブレターでも送ったなら答えてくれるのだろうか。

 否、亡くなったあの人は二度と戻ってこない。

「そう。戻ってはこない。たとえ生まれ変わっても、あの人はあの人じゃない」

 ならば、どうすればいい。あの人の面影をエレアノーラ様に重ねて、苦痛を募らせて。

 それを彼女に伝えたからといって、破天荒な令嬢が信念を曲げるとは限らない。いや、考えるまでもなく〝やめる〟という選択をすることはないだろう。