「フィン?」

「あ、は、はい」

「どうなさったの?」

「いえ……すみません」

「別に構わないわ。ロビンに屋敷を案内してちょうだい」

「分かりました」

 彼女の声音はいつもと変わらない。変わらないからこそ俺の心を掻き乱した。