「美術品と一緒だよ。従僕は賃金が高いから、貴族の間でも一種の〝楽しみ〟や〝見栄の張り合い〟みたいなものになってる。
 つまり一番必要なのは〝美しさ〟ロビンには最適だろ?」

「ふーん、それは俺の為にあるような仕事だね」

「んで、エレアノーラ嬢と仲良くしてきて。それが美少年の任務」

「今でも十分仲良いと思うけど?」

「分かってないなぁ、美少年は。仲良くなって俺達にも漏らさない情報を仕入れてきてって言ってんだよ~」

「成る程ね。つまりベルはレイニーをどこまでも〝信用〟してないんだ」

 ロビンの揶揄にベルナールが返したのは怪しい笑み。それは肯定以外の何物でもなかった。