お茶を持って部屋に戻った
「あ、ありがと」
ハルトもスウェットにTシャツ
首にタオルを掛けてた
慌ててて、今更気付いた
ガーーーーー…
ドライヤーを持ってきて髪を乾かし始めると
「ーーーーー」
ハルトが何か言ったけど聞こえなかった
ドライヤーを止めた
「ちょっとこれ見て」
ハルトが言った
私がハルトに近付くと
ハルトは私のスペースを作った
私はそこに座ってハルトに差し出された
アルバムを見た
体育祭の綱引きの写真で
後ろにたまたま写っていた先生が
半目になっている写真だった
ふたりで笑った
ハルトがアルバムをめくって
ふたりでしばらく見た
中学時代
私の中には、あの時からハルトの思い出はなかった
ハルトの中にも私の思い出はなかったと思う
それぞれが見た景色



