さっき考えた事をハルトに伝えなきゃ
ハルトの腕の中で私は言った
「私今までどおりハルトの隣にいたい
ハルトと笑ってたい
前みたいに戻りたい
ずっと、ずっと一緒にいたい‥」
―――
私が喋っている途中だった
ハルトの唇が私の唇をふさいだ
突然過ぎてビックリした
ハルトは私を自分から離して言った
「ごめん、もぉ戻れない
オレ、やっぱりお前のことが好きで
好きって、前の好きとは違って
伝えるだけとか
忘れてとか
勝手なことばっかり言って
お前のこと泣かせて
今だって…今だって…
でも、今のがオレの気持ちなんだ
キスしたいぐらい、ずっと好きだった…
お前が、ヒロ兄のこと好きなの知ってて
ヒロ兄みたいになったら
お前がオレのこと好きになってくれるんじゃないか
って勝手に思って
髪だって仕草だってヒロ兄のマネした
サッカーも勉強もヒロ兄を超えたくて
必死に頑張った
でも、ごめん‥ヒロ兄には、なれない‥」
ハルトは涙声で言った
この前まで小学生だったのに
ハルトがすごく大人に見えた
自分がすごく子供に感じた



