ゴールデンウィーク
マンションの前で偶然ハルトに会った
ふたりとも部活の帰りだった
ハルトは小さい時からずっとやってたサッカー部
私はテニス部と吹奏楽部迷って吹奏楽部に入った
毎日それぞれ部活で
隣に住んでいても不思議と会わなかった
わざわざ会いに行く用事もないし
学校でも教室が離れていたので見かけなかった
久しぶりでも、ふたりとも自然と言葉を交した
不自然なのはハルトの声だった
まだ聞きなれなかった
春休みの間にハルトが大人になった
それから入学式からまた背がずっと伸びていた
私は少し見上げた
そんな私に
「おまえ、ちょっと小さくなった?」
ハルトが言った



