「何を探してるのかな〜?」

そんな女の子の声があちこちから聞こえた。

蓮の視線を美桜は感じた。蓮は真っ赤な顔で美桜を見つめている。美桜の胸が高鳴り、想いがあふれていく。

もしかして、蓮くんも私のことを……?そんなことを頭の中で思った。

蓮が美桜の方に近づいてくる。しかし、その前に空が蓮の手を掴み紙に書かれた内容を見た。

「椿!こっちに来て!!」

空が大声で叫ぶと、椿は蓮の隣に立ち一緒に走り出した。

その蓮の顔は戸惑っていたが、誰もそんなことに気がつかない。