four seasons〜僕らの日々〜

「おはよう……ってすごい顔だよ!」

お姉ちゃんが驚いた顔で、美桜の前に手鏡を持ってきた。目の下にクマができている。

「……たしかにひどい顔だね」

美桜はそう言い、席につく。

昨日の夜はあまり眠れなかった。あの男の子のことを考えていたからだ。

朝ごはんを食べ、足早に美桜は家を出た。あの男の子に一秒でも早く会いたいと足が自然と早くなっていく。

赤いチェックのスカートが風に揺れる。

桜並木の道は、自分と同じ赤いブレザーを着た人でいっぱいだ。

美桜は歩いている人の顔を見て、あの男の子を探す。