きっと僕は美桜ちゃんをたくさん傷つけてしまうかもしれない。美桜ちゃんをたくさん泣かせてしまうかもしれない。

でも、たくさんぶつかってお互いの気持ちを知っていきたい。恐れていた争いにも目を向けたい。

気持ちを隠したままじゃダメだともう嫌と言うほど知っている。

美桜ちゃんになら、本当の気持ちを言えると思うんだ。だって、今まで誰にも言えなかった作詞作曲のことを話せたんだから!

そう思っているうちに、また音があふれ出す。君を想って歌があふれる。君には絶対に言えないないしょの歌。


どれだけ傷ついても
どれだけ苦しくても
君の手は離さない
もう、離さないから
辛い時は抱きしめるよ
だからそばにいて
君に伝えたい


こんな歌を美桜ちゃんに恋をしてから、何曲も作った。どの歌も美桜ちゃんには聴かせていない。

いつか、全部君に聴かせたい。一緒に歌いたい。

恥ずかしい気持ちもあるけど、この想いを君が誰かに攫われる前に伝えたい。

だから、作るよ。君だけのために、たったひとつの歌を。

ほら、メロディーがあふれていく。