美桜の目には、おとぎ話でお姫様を助ける王子様のように見えた。
アイドルや俳優のように華やかな顔だ。
「かっこいい!」という声が耳を澄ませなくても美桜の耳に入ってくる。
「どこか体調が悪いのかなって思ってしまって…。大丈夫ですか?」
男の子に見とれていた美桜は我に返り、涙をぬぐうと「だ、大丈夫です」と言った。
「一緒に買い物に来ていた姉とはぐれてしまって……。引っ越してきたので、この辺りのことは何も知らないんです」
こんなことで泣いていたなんて呆れられるかな、と美桜は覚悟をしたが男の子は真面目な表情になり、「どこでお姉さんとはぐれたんですか?」と訊ねてきた。
アイドルや俳優のように華やかな顔だ。
「かっこいい!」という声が耳を澄ませなくても美桜の耳に入ってくる。
「どこか体調が悪いのかなって思ってしまって…。大丈夫ですか?」
男の子に見とれていた美桜は我に返り、涙をぬぐうと「だ、大丈夫です」と言った。
「一緒に買い物に来ていた姉とはぐれてしまって……。引っ越してきたので、この辺りのことは何も知らないんです」
こんなことで泣いていたなんて呆れられるかな、と美桜は覚悟をしたが男の子は真面目な表情になり、「どこでお姉さんとはぐれたんですか?」と訊ねてきた。


