美桜を抱きしめて、何年も触れていなかった温もりを思い出した。優しさに何度も救われた。美桜のことを考えれば、自分にはきれいすぎる思い出が次々とあふれる。
「……ありがとう」
誰もいないのに、口から言葉が出た。そして、ノートを取り出しそこに思いを書き込む。そうすれば落ち着くと聞いたことがあるからだ。
『美桜を幸せにしたかった。隣でずっと笑っていてほしかった。二人きりでどこかに出かけたかった。ハグをしたりキスをしたりするのが当たり前になりたかった。ずっとそばにいてほしかった』
そんなことをずっと書き続ける。何十分も書き続けていると、悲しい気持ちは少しずつ落ち着いていった。
最後にこう書いた。
『ありがとう』と。
美桜は俺にもう一度、人の愛し方を教えてくれた。人を信じることの大切さを教えてくれた。失った感情を取り戻してくれた。まるで、眠り姫が王子様のキスで目覚めるように、呪いにかかったような冷えきった心を温めてくれた。
幸せだった。何があっても忘れたくない大切な思い出だ。
「……ありがとう」
誰もいないのに、口から言葉が出た。そして、ノートを取り出しそこに思いを書き込む。そうすれば落ち着くと聞いたことがあるからだ。
『美桜を幸せにしたかった。隣でずっと笑っていてほしかった。二人きりでどこかに出かけたかった。ハグをしたりキスをしたりするのが当たり前になりたかった。ずっとそばにいてほしかった』
そんなことをずっと書き続ける。何十分も書き続けていると、悲しい気持ちは少しずつ落ち着いていった。
最後にこう書いた。
『ありがとう』と。
美桜は俺にもう一度、人の愛し方を教えてくれた。人を信じることの大切さを教えてくれた。失った感情を取り戻してくれた。まるで、眠り姫が王子様のキスで目覚めるように、呪いにかかったような冷えきった心を温めてくれた。
幸せだった。何があっても忘れたくない大切な思い出だ。


