four seasons〜僕らの日々〜

こんなことで泣きたくなるなんて、まるで小さな子どもだと美桜は自分に言うが、ぼやけ出した視界は目を閉じれば涙がこぼれてしまう。

泣いている姿を見られるわけにはいかず、美桜はスカートに顔をうずめて泣いた。

耳に入ってくるのは楽しげな声。美桜は耳をぎゅっと塞いだ。

聞きたくない。聞きたくない。

耳を塞ぐ手に美桜は力を入れた。

その時、優しく肩を叩かれ美桜はゆっくり顔を上げた。頰は濡れてスカートにもシミができている。

「大丈夫ですか?」

優しげな表情で男の子が話しかけていた。