four seasons〜僕らの日々〜

「きっと、俺たちもこんなに小さかったんだな…」

翔が呟く。

「そうだね」

美桜も頷いた。

「大きくなるんだよ〜」

美桜は赤ちゃんのカワウソにそう言った。カワウソは首を傾げている。

「かわいい!」

そう言って笑う美桜を見て、翔と蓮の頰が赤く染まった。

カワウソの水槽から離れ、三人はゆっくり歩き出した。

「美桜ちゃん、この魚きれいだよ」

蓮が熱帯魚がたくさん泳いでいる水槽を指差した。黄色や赤など鮮やかな色をした魚が泳いでいる。

「ほんとだ!きれいだね」

「花畑みたいだよね」

美桜と蓮がはしゃぐ。楽しそうにしている二人に翔の胸が締め付けられていく。

「美桜はどの魚が好きなんだ?」

翔は慌てて言った。こっちを見てほしい、蓮を見ないでほしい、という気持ちが膨らんでいく。

「う〜ん…。ネオンテトラかな。すっごくきれいだよね」

「たしかにきれいだな」

翔が頷くと、美桜が嬉しそうに笑った。翔の胸に安心が広がる。

蓮の焦った表情を見て、翔は嬉しく思った。

熱帯魚の他にもたくさんの魚を見て、美桜は楽しそうにしていた。

しかし、ある水槽の前に来た時、美桜の足が止まった。

「美桜ちゃん?」

「美桜?」

翔と蓮は同時に訊ねる。美桜は目を閉じて服を強く握りしめていた。