遊びに行く日のことで、翔は美桜と話そうと思い美桜のクラスに向かった。メールなどではなく、直接話したかった。そして、椿にも話したいことがあった。
廊下に出ると、美桜と椿が並んで話しているのを見つけた。楽しそうに話すその横顔に、思わず翔は見とれてしまう。
「美桜、ちょっといいか?」
話しかけると、美桜は「翔くん!」と微笑んだ。椿は翔にぎこちない笑顔を向け、うつむいた。
「実は、今度遊びに行く時のことなんだが……」
「わかった」
美桜と話したあと、翔はまだうつむいたままの椿を見つめた。そして声をかける。
「おい」
椿は体をびくりと震わせ、ゆっくりと顔を上げた。
「な、何?」
「放課後、ちょっといいか?話したいことがある」
「え…でも…」
暗い顔の椿を翔が冷たい目で見つめると、椿は「わかった……」と頷いた。
放課後の旧校舎は驚くほど静かだ。少し前まで翔が今いる音楽室からピアノの音と歌声が聞こえていたのが、全て嘘か幻だったかのようだ。
翔は放課後図書室にいる時、教室にいる時、よくこの場所から聞こえる歌に耳を傾けていた。大嫌いな人間が作ったものだとしても、素晴らしいものは素晴らしい。そして、時々聞こえてくる高く優しい美桜の歌声に、自分の心を癒していた。
廊下に出ると、美桜と椿が並んで話しているのを見つけた。楽しそうに話すその横顔に、思わず翔は見とれてしまう。
「美桜、ちょっといいか?」
話しかけると、美桜は「翔くん!」と微笑んだ。椿は翔にぎこちない笑顔を向け、うつむいた。
「実は、今度遊びに行く時のことなんだが……」
「わかった」
美桜と話したあと、翔はまだうつむいたままの椿を見つめた。そして声をかける。
「おい」
椿は体をびくりと震わせ、ゆっくりと顔を上げた。
「な、何?」
「放課後、ちょっといいか?話したいことがある」
「え…でも…」
暗い顔の椿を翔が冷たい目で見つめると、椿は「わかった……」と頷いた。
放課後の旧校舎は驚くほど静かだ。少し前まで翔が今いる音楽室からピアノの音と歌声が聞こえていたのが、全て嘘か幻だったかのようだ。
翔は放課後図書室にいる時、教室にいる時、よくこの場所から聞こえる歌に耳を傾けていた。大嫌いな人間が作ったものだとしても、素晴らしいものは素晴らしい。そして、時々聞こえてくる高く優しい美桜の歌声に、自分の心を癒していた。


