four seasons〜僕らの日々〜

美桜は、黒い生地にピンク色の蝶と桜の花の柄の浴衣を着ている。髪もかわいくアレンジされていていつもと違う。

「かわいい……」

自然とその言葉がこぼれた。

「えっ!?あ、ありがとう…」

美桜は一瞬驚いた顔を見せたが、すぐに嬉しそうに微笑んだ。その顔を見て蓮の胸が高鳴る。

「美桜!お待たせ」

「木下さん!ごめんね、遅くなって」

蓮の後ろから聞き慣れた声がした。振り向くと翔と空がいた。二人とも浴衣だ。

翔は黒い浴衣を、空は紺色の浴衣だ。

「ううん、全然待ってないよ」

美桜が笑顔でそう言うと、蓮の胸が椿と一緒にいる時のように苦しくなった。

「松井くんと空と一緒に行くの?」

「うん」

「そっか……」

うつむく蓮に翔が近づき、耳元でささやく。

「美桜と行きたかったのか?」

「う、うん…」

嘘をついても無駄だと思い、蓮は頷く。