four seasons〜僕らの日々〜

「蓮!何してるの?」

後ろから肩を叩かれ、振り向くと椿がいた。黄色の生地に赤い牡丹の花柄の浴衣を着ている。

「どう…?似合う?」

椿がはにかみながら訊ねる。

椿は、普段ショートパンツなどのパンツスタイルが多い。もしも、蓮が椿に恋をしていたら、いつもと違う雰囲気にドキドキしていたかもしれない。

しかし、蓮は何も感じなかった。椿は毎年花火大会で浴衣を着ることはなかったのに、何も感じない。

「…いつもと違うね。似合ってると思うよ」

蓮は少し考えて言った。

椿は嬉しそうに笑い、それが蓮の胸をまた苦しめる。

「じゃあ、行こっか?」

「……うん」

二人は並んで歩き出した。

夕焼けが、二人を照らしていった。