次の日。
昨日のは夢だろうと教室に向かうと先生が中に入って来た。
藤原先生〜!!と女子達が騒いでいるが、私は聞かない事にして外の景色を眺めた。
すると不意に耳元に息がかかる。
「花本真由、って名前?」
「っ!?せ、先生」
小さな声で呟かれて顔を上げると、昨日とは違い、クールそうな顔で薄く微笑んでいた。
「挨拶も無いのか?」
「あ・・・おはようございます」
そう言うと先生は一瞬だけ頬を緩ませたが直ぐに表情を変えた。
何でコロコロと変えるんだろう?
「おい、花本」
「はい」
「後で図書室に来い、勉強を教える」
「わ、分かりました」
成績は悪くない筈・・・と思いながら私はノートを開き直して勉強を始めた。
先生は本当に不思議な人だと改めて思ったが何で二重人格のようなものを持っているのかが分からない。
とりあえず図書室には行く事にした。

