昴「お前、わざわざ俺に伝えにきたろ?
お前は叩いてもホコリなんて
出なさそうだから、別の奴を
叩く事にしたって。
その言葉通りお前が行動したのなら
俺はお前の事を許さない。」

だから、俺は真山がキレる前に· · ·

真山「お前って本当にバカなんだな。」

昴「は?」

珀斗「奇遇だな、真山。
...俺も今、同じ事言おうと思ってたよ。
こいつは、正真正銘のバカだよ。
だからさ、佑樹。
遠回しに言っても伝わらないから
分かりやすく言わないと昴には
伝わらないよ。多分今から昴は· · ·」

昴「河東。お前が俺たちの事を
恨んでる事は分かったけどよ
試合には出させて欲しい。」

佑樹「ほら。こんな検討違いな事を
言ってしまう奴だからさ。
そもそもさ、昴は他人の話を
聞かない奴だからさ。」

昴「お前ら何なんだよ!」

俺にはさっぱり分からないけど
珀斗にも真山にも· · ·
いや、この場にいる全員が
分かっているようだった。

佑樹「だったら、芹沢以外の全員に言うよ。
今回の事は俺が何とかする。
今までに、俺が言った言葉も脅しも
聞かなかった事にしてくれ。
今日の喧嘩はなかった事にする。」

何だよ、そうゆう事かよ。

昴「河東。ぜってぇ這い上がって来いよ。」

河東「当たり前だろ。
てめぇなんてすぐに
追い抜いてみせるよ。」

昴「待ってるからよ。
来年、お前と同じコートに
立てる日を楽しみにしてるからよ。」

河東「ああ、約束だ。」

敵対していた奴と和解する。
その瞬間が一番気持ち良い。
喧嘩づけのあの頃も
もちろん気持ち良かったけど
今はその何倍も気持ち良かった。