陶太「真山くんがいないからだよ。
真山くんがいない
バスケ部はバスケ部じゃないんだよ。」

真山「お前らは甘すぎるんじゃ!
こんな傷を作った俺が試合会場に
行ったらどう見られるか
本当に分かっとるんか?」

陶太「例え周りから非難を浴びたとしても
僕は真山くんにいて欲しい。
ゴール下に真山くんがいなきゃ意味ないよ!」

昴「分かっとらんのはお前の方じゃ。
皆、お前の事を待っとったんじゃ。
お前がここへ戻って来た時のために
お前の居場所を守ったんじゃ。」

真山「何で、お前らがそこまでするんじゃ。」

昴「お前に知って欲しかったけぇ。
例え道を踏み外しても待っとって
くれる仲間がおるって。
お前に分かって欲しかったんじゃ。
お前はいっつも独りよがりじゃ。
誰かの犠牲になったらええ。
自分なんてどうでもええって
そんなもんはわれの勘違いじゃ!
さっきお前は言ったのぅ?
仲間の事は考えたんかって。
われはどうじゃ?本当に仲間の事を
考えた事はあるんか?」

真山「俺はいつも· · ·」

昴「そうじゃ。お前は
誰よりも仲間思いじゃ。
じゃけん、間違うとる。
誰も望んどらん。
お前が全ての責任を
覆う事なんぞ望んどらんのじゃ。」

陶太「真山くん。行こうよ。
真山くんも一緒に。
あのコートに立つんだよ!」

僕が差し出した手を
真山くんは振り払った。