陶太を救うために幸せになるために
いつだってどんな相手にだって
立ち向かっていく。
陶太だけじゃない。昴自身のためにも
立ち向かう、そんな強さを持っている。

昴「‥俺の母ちゃんはよ。
いつも俺の幸せを見守ってくれんだ。
バスケに明け暮れてた頃も
ジュニアユースの代表メンバーに
選ばれた時もそのバスケを捨てて
仲間のために戦うと決めた時も
喧嘩ばっかりでどうしようもない時も
一度辞めたバスケをまた始めた時も
母ちゃんはいつだって俺の
味方でいてくれた。よく分かんねぇけど
それが子を思う親の気持ちって
もんじゃねぇのかよ?」

父「それは、君の家庭の話だ。
私には私の願い方がある。
君にとやかく言われる筋合いはない。」

昴「なぁ、母ちゃん。」

冴子「え?」

昴「陶太の父親に教えてやってくれ。
俺じゃ全然伝わんねぇからよ。」

冴子「羽井さん。うちの息子が
申し訳ございません。」

父「いえ。」

冴子「私の身の上話せて
頂いてもよろしいですか?」

父「ええ、構いませんが。」

冴子さんは少し深呼吸をした後
話を始めた。