そもそも僕はこの高校に
入った時点で父の敷いてくれた
レールの上からはみ出していたんだ。

もう諦めるしかない。そう思った。

昴「勝ち負けじゃねぇよ!
どれだけ勝ち目のない相手でも
こいつは立ち向かっていく。
バスケを愛してるから
バスケを続けたいから
何度だって立ち向かっていく。
それの何がダメなんだ?」

父「好きなものが仕事になる
人間など一握りしかいないんだ。
これから先の人生に役立たないものに
時間を割いたって無駄だろ。」

陶太「芹沢くん、もういいよ。
庇ってくれてありがとう。」

昴「本気で嫌だと思うなら
貫き通せよ!もういいとか
最低な事言うんじゃねぇ!」

僕は諦めていたのに芹沢くんは
あの日みたく怒っていた。
体育館が使えないのは仕方のない事だと
言った僕に怒った時と同じように
僕のために怒ってくれた。

陶太「芹沢くんみたく自由に
生きてる人には分からないんだよ。
父さんの敷いたレールから
脱線しちゃった僕の気持ちなんて。」

昴「てめぇは電車じゃねぇんだよ。
てめぇが本気でやりたいと思うなら
幸せだと思えるのなら何度だって
伝えればいいじゃねぇか。」