初日の試合では互角に戦っていた
高校にすら負けてしまうほど
僕は好き勝手なプレーをしてしまった。

一生懸命に頑張ってくれた皆の事を
信じ切れなかった。
シュートを決めなきゃ僕は
バスケ部を辞めなきゃならない
そんな事を考えてしまって
信じ切る事が出来なかった。

負けた僕たちの元へやってきた
父は想像通りの言葉を口にする。

父「お前が大学進学を諦めてまで
したかった事がこれか?
こんな部活に縋った先に
一体、何があると言うんだ?」

陶太「お父さんの言う通りだよ。
縋った先には何もない。」

もう、ぐぅの音も出なかった。
僕は僕自身の手で僕の人生を
ぶち壊してしまったんだから。

父「初めから分かってたんだろ?
勝ち目のない試合だって。
それなのに、わざわざ私の事を
呼び出しておいて‥時間の無駄だったよ。」

陶太「うん、ごめん。忙しいのに
時間を割いてくれてありがとう。」