昴「認めるとか認めねぇとか
そんな話じゃねぇだろ。
お前が珀斗を好きな気持ちに
何一つ偽りがないのなら
俺らはそれを受け止めるしかねぇ。
お前が今やるべき事は俺らの理解を
求める事でも俺らにお前の気持ちの
弁解を聞かせる事でもねぇ。
お前はちゃんと珀斗と向き合わなきゃ
なんねぇんだよ。」
陶太「向き合うって言ったって
その前に僕は拒絶されてるじゃないか!
今更、日向くんに何を
伝えればいいって言うの?」
昴「何だっていいんだ。
お前のありのままの気持ちを
珀斗に伝えればいい。
結果は変わらないかもしれない。
でも、お前がその想いを伝えれば
珀斗はその想いに見合うだけの
答えを出してくれるはずだ。
父親の事も同じだ。
お前の本気を伝える事こそに
意味があるんだ。」
嬉しかった。でも、心配だった。
芹沢くんは今、僕の事になんて
構ってる場合じゃないのに。
一番、大変な人は芹沢くんなのに。
変えられるのかな?
僕の言葉で誰かの気持ちを。
日向くんでもない。父でもない。
まずは、目の前の芹沢くんに
伝えたかった。