冴子「ごめんなさい、真山くん。
返って気を遣わせてしまったみたいで。」

真山「いや、俺も冴子さんに
話したい事があったんですよ。」

俺は母親を知らない。
その温もりも安心感も優しさも
何も知らないけど冴子さんと
話してる時だけはそういった
知らない感情を知る事が出来る。

だから、俺はいつも何かある度に
冴子さんに話を聞いてもらってた。
今日だって冴子さんは
相槌を打ちながら俺の話に
耳を傾けてくれて笑ったり
アドバイスしてくれたりした。

真山「長々とすみません。
ちょっと気が楽になりました。」

冴子「いつでも話してくれていいのよ。
昴の事、ありがとうね。」

真山「いえ、では。」