諦めるには値しない


ー1年前ー

震える足を何とか前に進め
屋上の淵に立った僕の後ろから
聞き覚えのない声が聞こえた。

珀斗「絶好の自殺スポット
教えてあげよっか?」

陶太「え?」

珀斗「学校の屋上はマズイじゃん?
ニュースになってネットに
ある事ない事書かれて顔晒されて
君がニュースになりたかったみたいな
アホな理由で飛び降りようとしてるなら
俺は別に止めないけどさ
見た所そうゆうタイプでもなさそうだし
誰にも気付かれずに自殺できる
いい場所知ってるけど。」

何か拍子抜けしてさ
せっかく覚悟を決めたのに君みたいな
不良にその命を救われて滑稽で...
でも、すごく感謝したんだ。

陶太「別に死にたい訳じゃないんです。」

珀斗「だったら、何で
そんな所立ってんの?」