昴「まさか、お前。今までずっと
知ってたんじゃねぇだろうな?」

真山「知らなかったよ。今朝までは。
寿人の花を買いに行ったら
冴子さんがお前と同じ表情をしてたのが
気になってな。全て話してくれたよ。」

昴「お前は本当に見なくても
いいものばかり見る奴だな。
おまけにお節介だしダチとしては最悪だ。」

真山「お節介はお互い様だろ。
何も言わないつもりだった。
今日のお前の姿を見るまではな。」

昴「は?」

真山「お前が冴子さんに対して
純粋に怒りしか持っていないのなら
俺は何も言わなかったよ。
でも、本当は悩んでるんじゃないか?」

昴「悩んでなんかねぇ!
俺は、猛烈にイラついてる。
一度は俺を捨てたくせにのこのこ
俺に会いに来て里親だなんて
嘘ついて素性を隠してたあの女に
イラついてるよ!最悪だろ。
そんな奴と何十年も一緒に
住んでただなんて反吐が出るよ。」