冴子「里親なんて嘘なのよ。
私は一度あんたの事を捨てた。
だけど、あんたともう一度
暮らしたくてあの日迎えに行ったの。
今までずっと黙っててごめんなさい。
時期が来たら話そうと思ってたの。
でも、そんな事言ったらあんたが
怒ると思って‥言えなくて‥。」

その様子からして母ちゃんが
冗談を言っているとも思えない。
本物の母親って何なんだよ!

昴「当たり前だろ!!
怒るに決まってんじゃねぇか!
ふざけんじゃねぇぞ!」

冴子「ちょっと昴。どこ行くの?」

昴「てめぇの顔なんて
もう二度と見たくねぇ。」

俺は家を飛び出し
いつもの堤防へとやってきた。

何で、今更そんな事言うんだよ!
何で、今なんだよ!
俺に本物の母親なんていらねぇんだよ!