珀斗「本気でぶつからないと
火に油を注ぐだけだからだよ。
喧嘩して言いたい事を言って怒鳴り合って
殴り合って、それから俺たちは笑うんだ。
同情って言葉が一番嫌いだからな、昴は。
だから、この話を聞いたからって
絶対に可哀想だなんて思うなよ!」

日向がいてくれて本当によかった。
話したはいいものの俺は
周りの奴の感情の処理の仕方までは
考えてはいなかったから。

真山「なぁ、日向。」

珀斗「何?」

真山「はした金まだ持ってるよな?」

珀斗「はした金?」

真山「龍獄会から受け取った金の話だよ。
使えずにまだ手元にあるんだろ?」

珀斗「あるけど、何?カツアゲ?」

真山「その汚ぇ金で人の命を救わないか?」

俺は割と真剣に言葉を選んで
言ったつもりなのに
日向は俺の言葉に吹き出した。